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整体の種類(起源と源流)
整体と一言で言っても、今日ではその種類と内容と効果はそれこそ無数にあります。
整体師は、自分が習ったり覚えたりした徒手や手技のテクニックを創意工夫して改善や改良したり、新しい施術の技術を開発しているからです。
そうして、整体は勉強や研究熱心な整体師によって進化・発展してきています。
そうした無数にある整体の種類と内容ですが、実は大本の源流をたどれば大きく3つの種類に分類できます。
1つ目は、日本古来の柔術(活法)や骨法など武術の各流派に伝承されている伝統的な日本独自の日本整体です。
柔道整復師が行っている柔道整復術(じゅうどうせいふくじゅつ)もその1つだと言えます。
柔道整復術は、柔術の「殺法」と「活法」の技術のうち活法を活用して、骨折や脱臼、捻挫、打撲、挫傷などを徒手(手技)によって整復や固定する治療技術です。
整骨院や接骨院には柔道整復師がいますから、柔道整復師から柔道整復術を受けた人も多いのではないでしょうか。
2つ目は、、伝統中国医学の中国整体です。
日本では伝統中国医学のことを東洋医学とも呼んでいます。
中国整体は、個々の症状のある部位だけではなく全身を見て、自然治癒力を高めることで治療を行うことが大きな特徴となっています。
中国整体は日本の按摩の技術とも関係があります。
日本の中国整体は、経絡の虚実を調整する事を目的とした「経絡治療」が中心になっています。
3つ目は、大正時代に日本に伝来し輸入されたオステオパシーやカイロプラクティックなどの欧米の西洋整体です。
アメリカにはオステオパシーとカイロプラクティックとスポンディロセラピーという三大整体術と呼ばれていいるものがあります。
オステオパシーは、アメリカミズーリ州のカークスビルに在住していた医師アンドリュー・テイラー・スティルという人物によって創始された整体術です。
日本ではかつて整骨療法と呼ばれていました。
日本では知名度は低いですが、アメリカではオステオパス(オステオパシーの施術家)はD.O.(Doctor of Osteopathy、ドクター・オブ・オステオパシー)というM.D.(西洋医学の医師)と同等の医師資格を有しています。
カイロプラクティックは、アメリカのダニエル・デビッド・パーマーによって創始された整体術です。
日本でもカイロプラクティックの名称は有名なのでほとんどの方は名前くらいはご存じだと思います。
カイロプラクティックは、サブラクセーションに着目してとして関節アジャストメントや脊椎マニピュレーションなどの施術を行います。
テクニックとしては、ディバーシファイド・テクニック、アクティベータ・メソッド、トンプソン・テクニック、ガンステッド・テクニック、コックス・テクニック、仙骨後頭骨テクニック、アジャスト・インストゥルメント、頭蓋・テクニック、アプライド・キネシオロジー ニモ・レセプター・テクニック、ローガン(ベーシック)テクニック、ホール・イン・ワン・テクニック(ターグル・リコイル・テクニック、パーマー上部頸椎テクニック)などが有名です。
日本でもカイロプラクテックのテクニックを取り入れている整体院や整体師は多くいるので、そうしたテクニックを受けた方もいらっしゃると思います。
カイロプラクティックは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、EUなどの欧米諸国約40カ国でカイロプラクターの資格が法制化されています。
アメリカやカナダのカイロプラクティック専門大学では、その卒業生にD.C(Doctor of Chiropractic、ドクター・オブ・カイロプラクティック)の資格を授与しています。
日本の整体師は、日本武術や伝統中国医学などの手技療法、オステオパシーやカイロプラクティックなどのテクニックを参考に自分の整体に取り入れたり創意工夫を凝らしたりして吸収してきました。
それが、今日における日本の整体(整体術・整体療法)となって分かれているのです。