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野口整体

整体の分野に野口整体という一大流派があります。

野口整体の創始者は野口晴哉(のぐちはるか)という名前の人物です。

つまり、創始者の苗字が整体名になっています。

整体に興味や関心がある方なら誰でもその名前くらいは知っているというほど有名な整体です。

もっとも野口晴哉氏自身が自分の整体を野口整体と名乗ったことはなく、単に整体と呼んでいました。

整体という言葉はいろいろな徒手療法や手技療法を含む内容を持つ一般的な言葉なので、それらと区別するためにいつしか野口整体と呼ばれるようになったものと思われます。

日本の整体の歴史の中でも一大潮流をなしていて確固たる地位を築いています。

野口晴哉氏は天才的な治療家だったらしく、その治療法を書物で読んだりすると、治療家として驚くべき人物だったということが分かります。

野口晴哉氏は整体師として名人とか達人の域に達している数少ない人物だと考えられます。

野口晴哉氏は長年治療家として活躍していたのですが、ある時期から治療を捨ててしまいます。

治療家を止めてしまった理由は、治療家としての腕や技術が上達するにしたがって、患者さんが先生を頼るようになってしまったというのが原因だというです。

本来、自分の健康は自分で守らなければならないはずなのに、先生に自分の健康を守ってもらおうとするようになってしまったというのです。

それでは他人に頼るだけの怠惰な患者をつくるだけだということに気がついた野口晴哉氏は、患者さんが依存する治療というものを捨ててしまったという訳です。

そうして、野口晴哉氏は整体を自分で行う運動や体操などの体育(自己治癒)を中心とした内容に変えて、治療ではなく整体指導というかたちで活動するするようになります。

これが現在野口整体と呼ばれているものです。

その組織として社団法人整体協会と出版物の刊行を行う株式会社全生社を設立します。

野口整体の内容は、活元運動を中心に、愉気法、体癖論(整体操法)、潜在意識教育などを柱としています。

私は整体協会の本部道場にて三男の野口裕介による活元運動の指導に参加したこともあります。

野口整体については書籍が数多く出版されているので、それらを読むことでかなりの内容が分かると思います。

野口整体の一般的な入門書としては「整体入門 (ちくま文庫)」があります。

私は「整体法の基礎」という本で、整体を受ける立場である患者の心構えを学ぶことができました。

野口整体の入門書としておすすめできる本です。

「健康生活の原理」では活元運動と愉気法の具体的な方法を説明してくれています。

愉気法についてはさらにくわしい「愉気法1」「愉気法2」があります。

体癖論については「体運動の構造〈1〉」「体運動の構造〈2〉」と「体癖」「体癖〈1〉」「体癖〈第2巻〉」があります。

風邪の効用」「風邪の効用 (ちくま文庫)」という本では、風邪は病気(疾病・疾患)であるという現代西洋医学的な見方に対して、風邪は体を整える効用があるのでひどくならないように経過させて上手に風邪を引くのが良いという考え方を知ることができました。

野口整体のよれば、風邪を引かないような人は決して健康な人ではなく、季節の変化や体調の変化に鈍感な人であるということになります。

健康な人はそうした変化に敏感なのであって、健康な体であるならば季節の変化を敏感に感じ取って風邪を引くものだと考えるのです。

これは独創的な発想と言え、その慧眼に驚かされます。

また、「治療の書 (1969年)」という本は、治療家の行う治療というものを考えさせられた本で、治療家にとってバイブルのような存在の書物で、私にとっても座右の書のひとつになっています。

その他、野口整体は自己啓発や解放などの内容も含んでおり、その内容を知れば知るほど、野口整体は奥が深いのです。

野口整体が後世の整体に与えた影響は計り知れません。

野口整体は、単なる徒手療法や手技療法を超えて、整体という日本独自の思想にまで高めた内容を持っていると過言ではありません。

整体に興味や関心のない人でも、野口整体の思想には惹かれるところがあるのではないかと思われます。

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